2022.02.24
独立開業とフリーランスの違いは?
2022.04.15
「独立したいけど、どんな選択肢があるか分からない」「フリーランスと開業はどう違うの」そんな疑問を抱いていませんか?独立の中にも様々な選択肢があり、自分に合った働き方を選択することで、自由で働きやすい環境を手に入れることができます。そこで本記事では、独立の違いと開業について詳しく解説していきます。
INDEX
美容師の独立、増えています。
独立と考えると膨大な初期費用を用意して、店舗を構える印象がある方は多いのではないでしょうか。今や美容室はコンビニよりも店舗が増え、更に年々増加傾向にあります。それと同時に美容室の数が増えるほど、場所の取り合いや、お客様の取り合いが激しさを増し、長期間経営が出来ない美容室が多いのが現状。そんな中、リスクを抑えて独立できるフリーランスの考え方が美容師にも広まりつつあり、フリーランスとして活躍している美容師が多くなってきました。
どうして美容師は独立する人が多いの?
雇われている状態では時間が少なく自分のやりたいことが実現できなかったり、オーナーや会社の方針に従って業務をする必要があります。そういったしがらみから解放される手段が独立です。自由な働き方や環境、努力に見合った収入を求める人が増えてきたため、フリーランスになる美容師が多くなって来ているのです。美容師が独立する主な要因として「働き方事情」「お金事情」「自由度事情」があるのでそちらを詳しく解説します。
働き方事情
美容師は常に人と接している職業なので、人間関係に悩んでしまう方もいる職業です。上司や先輩スタイリストなどに小言を言われたり、厳しい対応をされるとストレスを溜め込んでしまうなんて事もあります。独立することで上下関係や無理な人間関係をフリーにしたいと考える方もいます。
お金事情
美容師の30代の平均年収は290万円程ですが、一般企業だと平均年収340万円程で年間50万円もの差がつきます。また美容師は長時間勤務になりやすく残業も発生しやすい職業ですが、サロンによっても異なりますが、美容師は残業代が発生しないケースがほとんどです。こういったお金事情からも独立を目指す美容師さんが多いです。
自由度事情
美容師の勤務時間は勤めている店舗によっても異なりますが、1日10〜12時間働くこともあり、拘束時間が比較的長く、収入と釣り合わないと感じる方もいます。またアシスタントからスタイリストにスキルアップするための練習などでプラス時間がかかることもあり、自由な時間を増やすために独立をする方もいます。
独立開業とフリーランス、共通点と相違点は?
独立開業とフリーランスは何が違うのでしょうか、法的な書類や手続きなどの観点も含め共通点と相違点を解説していきます。
<共通点>フリーランス美容師も個人事業主であれば法的地位に違いなし
面貸しやフリーランスと聞くと開業とは別で考える方もいますが、開業もフリーランスも個人事業主として開業するという点では法的地位に違いはありません。どちらも税務署で個人事業主の開業届を提出してから営業をしなくてはいけなく、2〜3月になれば確定申告をする必要があります。
<相違点>違いは自分自身の店を持つかどうかにあり!
共通点だけを見ると開業とフリーランスは、なぜ選別の択肢として別になっているのかと疑問に感じますよね。大きな違いは自分が店舗を持つか持たないかの違いです。開業時の手続きなどの違いはほぼありません。美容師を自由にする開業とフリーランスの違いはリスクの大きさです。独立は様々なしがらみから解放され、働けば働くほど収入が増えます。特に自分の店舗を持つ開業は売上の数%をシェアサロンや面貸しサロンに支払う必要がないので、うまくいけば利益がそのまま収入として得ることができます。
美容室を開業するための費用は1,000万円〜1,200万円程必要になるので開業はハイリスク・ハイリターンと言えるでしょう。一方フリーランスは売上の数%をシェアサロンや面貸しサロンに支払う必要がありますが、初期費用がほぼかからないのでリスクを抑えて独立することが可能です。
開業とフリーランスそれぞれのメリットデメリット
開業のメリット
自分のやりたいことを全てすることができ、店内のレイアウトやインテリア・施術メニューや営業時間・備品も薬剤も全て自分で決めることができます。また利益がそのまま収入となるので、スタッフを増やし利益を上げていけば限界なく収入を増やすことも可能です。
開業のデメリット
リスクを全て自分が背負う必要があり、資金が足りなくなれば自分で資金調達をしなければいけなく、スタッフが急病で出勤できなくなれば代わりに働く必要があります。また今まではプレイヤーとしてサロンワークに集中していれば良かったことが、経営も同時に行わなくてはいけなくなります。
フリーランスのメリット
フリーランスの場合は、シェアサロン・面貸し・業務委託どれを選んでも初期費用がほとんどかかりません。多額の負債を抱える必要がなく低リスクで独立することが出来ます。また正社員で働くよりも高い報酬を得やすいのも特徴です。フリーランスは基本給がなく歩合で報酬が決まり、業務委託だと売上の40〜70%、面貸しやシェアサロンだと70〜90%が報酬になり、働いたら働いた分報酬に繋がります。
フリーランスのデメリット
フリーランスの美容師は自分で仕事を探す必要があり、仕事がないと報酬もなくなるので収入が安定しなくなります。集客の問題のみではなく、怪我や病気で働けない場合もその分だけ報酬が減少します。ですので万が一に備えて補償を受けられる公的資金援助や保険などの情報収集は欠かさないようにしましょう。
開業のよさは美容師として最も自由になれるところ!
開業では店舗の場所から一緒に働くスタッフなど全て自分で決めることができます。またフリーランスとは違い、自分のキャパシティ以上のお客様を担当することも、スタッフにある程度顧客がいれば店舗を任せて自分は経営に専念することもできます。そう言った点からも開業は美容師の働き方として最も自由と言えるでしょう。
フリーランスの良さは開業と比べてリスクを軽減できる
フリーランスの強みは独立するリスクが低いところです。一般的に美容室の独立・店舗を持つのに必要な資金は1,000万円〜1,200万円と高額で、負債を背負って開業するのに不安を覚える美容師は少なくありません。フリーランスの場合は開業時に必要な費用がほとんどなく、シェアサロンや面貸しの場合、店舗の利用料金や売上の数%の支払いのみで営業を開始することが可能です。
フリーランス美容師のためのシェアサロンが急増中
最近ではInstagramなどのSNSで個人集客がしやすくなり、一般利用客が人気の美容室を探して予約する形態から、美容師個人を探して予約する形態へと変わりました。そういった影響もありフリーランス美容師が増加し、それと共にシェアサロンの数も急増しています。また時代的にもワークライフバランスを重視する人も増えているので、今後もシェアサロンで働くフリーランス美容師は増加するでしょう。
フリーランス?開業?自分はどっちに向いている?
ハイリスクハイリターンで自分の店舗を持つ開業か、リスクを少なく独立できるフリーランスか、どちらの働き方が自分に向いているか考えてみましょう。
フリーランスはこんな人に向いている
独立したいけどなるべくリスクを抑えたい方はフリーランスがおすすめ。業務委託や面貸しやシェアサロンも初期費用がなく気軽に独立することができます。またフリーランスはSNSやブログなどで発信がメインの集客となるので、様々な集客方法を試せるバイタリティのある方はフリーランスに向いていると言えるでしょう。
開業はこんな人に向いている
開業ではある程度顧客がいて売上が安定している人がオススメです。店舗を経営する上で家賃などの固定費の支払いや、スタッフを雇う場合の賃金の支払いなど、売上が安定していないと支払いが滞ってしまう可能性があります。開業をすると現場に立ってサロンワークをするだけではなく、経営の業務もしなくてはいけないので、美容師だけでなく経営にも興味がある人は開業に向いています。
どちらも自分の力が試される働き方!自分らしく働くためには覚悟も必要!
開業もフリーランスも今後はより数が増え、より競争が激化していくでしょう。その中で独立のメリット・デメリットを理解し、いかに工夫をし勝ち残っていくかが大切になります。独立をすると自ら調べないと新しい知識がなかなか入って来ないので、常にアンテナを張って新しい情報をキャッチできるようにしましょう。
まとめ
店舗を持つハイリスク・ハイリターンの開業と、リスクを抑えて独立が可能なフリーランス。美容業界全体にも多様な働き方が浸透しつつあり、積極的にフリーランスの方を活用する会社や、空きスペースを面貸しで活用する会社などが増えたことで今後も美容師の独立は増えていくのではないでしょうか。
現状に満足していなかったり、将来に不安を抱いている方は独立という新たな一歩を踏み出すことを検討してみてはいかがでしょうか。
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監修者:珠実
日本最大級のシェアサロン GO TODAY SHAiRE SALON 取締役であり、現役美容師でもある。サロンワークのほかにもセミナー講師、人材育成など幅広く活動。
この記事を書いた人
GO TODAY シェアサロン
それは「自分」「仲間」そして「お客様」と、共に育み成長していけるサロンです。完成された姿で始まるのではなく、シェアサロンに関わるすべて人たちで共に創り上げる『成長型サロン』。新たな価値を創造する「喜び」「楽しさ」「ワクワク感」を共感していける、そんなサロンであり続けたいと思います。
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